ITPについて

免疫性血小板減少症(ITP)とは

ITPは、これまで特発性血小板減少性紫斑病とも呼ばれ、原因不明の血小板数減少により、出血しやすくなる病気です。血小板数が100,000/μL未満に減少した場合、この病気が疑われます。

血小板数が減少する理由として、自身の血小板に対する「自己抗体」が産生され、この自己抗体により血小板が破壊されることが考えられています。また、この自己抗体により血小板産生能力が低下することも知られています。しかしながら、なぜこのような「自己抗体」ができるのかについては、未だはっきりとわかっていません。

血小板数の減少

参考:難病情報センターホームページ (2025年4月現在)、
柏木浩和 他:臨床血液 2019;60(8), 877-896

ITPについてさらに詳しく知りたい方へ

ITPの症状

血小板は、出血を止めるために非常に大切な細胞です。血小板数が減少すると出血しやすくなったり、出血が止まりにくくなったりするため、以下のような出血症状がみられるようになります。

点状や斑状の皮膚にみられる出血(内出血)
歯ぐきからの出血、口腔粘膜出血
鼻血
便に血が混じったり、黒い便が出たりする
尿に血が混じって、紅茶のような色になる
月経過多、生理が止まりにくい
重症な場合は、脳出血

参考:難病情報センターホームページ (2025年4月現在)

ITPの治療目標

血小板数を正常に戻すのではなく、重篤な出血を予防しうる血小板数(通常、30,000/μL以上)に維持することを目指します。

治療効果は以下の基準に従い判定します。

完全奏効(CR) 血小板数が100,000/μL以上で出血症状を認めない。
部分奏効(PR) 血小板数30,000/μL以上かつ治療前値の2倍以上で出血症状を認めない。
無効(NR) 血小板数30,000/μL未満、治療前値の2倍未満の増加、出血症状の存在、これらの少なくとも一つに該当する。

参考:柏木浩和 他:臨床血液 2019;60(8), 877-896

ITP患者さんの日常生活でのポイント

通常、体調に異常がない限り、今まで通りの日常生活を送っていただいて問題ありません。ただし、ITP患者さんでは、血小板数が減少しており出血リスクが高いため、以下のことに注意しましょう。

風邪などのウイルス感染やワクチン接種によって出血症状が悪化する場合があるため、出血症状が悪化した場合は主治医に伝えましょう。

また、鎮痛剤や解熱剤には血小板の機能を弱める成分を含むものが多いため、使用可能か否かを主治医に確認してください。

皮膚に点状出血が増えていないか、口腔内に血腫ができていないかなど、患者さんご自身で出血症状をよく観察しましょう。

打撲をするようなサッカーや剣道、柔道などのスポーツは避けましょう。

参考:難病情報センターホームページ (2025年4月現在)

医療費助成制度について

  • 免疫性血小板減少症(ITP)は「指定難病」に指定されています。
  • 指定難病の治療を「指定医療機関」で受けた場合、医療費助成の対象となることがあります。
  • 詳細はお住まいの市区町村の窓口にお問い合わせいただくか、難病情報センターホームページをご参照ください。
難病情報センターホームページQRコード

難病情報センターホームページ

監修:愛媛大学医学部附属病院 輸血・細胞治療部 特任教授 山之内 純 先生
TOP